コンセプト・デザイン

企画のスタートはデザインのスタートを意味します。

UX 重視の製品/サービス開発において、企画や要件定義の段階でデザインを開始することはもはや当たり前になっています。なぜなら、背景にどのようなビジネスモデルや技術基盤があろうとも、ユーザーにとってはデザインがすべてだからです。従来型のウォーターフォール式のプロセスではなく、柔軟な反復式のプロセスによって立ち上げ/改修を行うには、思いついたアイデアをコンセプトデザインとしてすぐに目に見える形にし、それが本質的にプロジェクトの要求を満たすものであるかどうかを逐次判断しなければいけません。

デザインコンセプト定義

優れた企画が必ずしも優れた製品/サービスになるわけではありません。ソフトウェアは地球上で最も複雑な人工物であり、あるアイデアをプロダクトとして具現化する上では、コスト、スケジュール、技術、インフラなど様々なハードルがあります。それらあらゆる事象をあらかじめ想定することは不可能です。また通常、企画や要件定義の段階では、ユーザーやビジネスオーナーはおろか直接の企画担当者ですらその正しい完成イメージを持っていません。

説得力のあるサービスモデルや機能要件であっても、それを実際にユーザーが接するユーザーインターフェースとして有効に成立させるためには様々な試行錯誤が必要です。例えば、そのシステムで扱う情報オブジェクトの単位や性質を定義して、それらが画面上でどのような形で表現されるべきかを検討しなければいけません。また操作の基本原理となるレイアウトの階層構造やナビゲーションスキーム、機能分類とコンポーネント表現など、ユーザーが認知するシステムの世界観を適切に組み立てなければいかせん。

コンセプト定義では、まず製品/サービスの背景にあるビジネス要件、市場でのポジション、技術制約、デザイン要件などをもとにして、概念整理、重要な機能やコンテンツの表現方法、ビジュアルの方向性、特徴的な操作性などを定義します。

ユーザーインターフェース・プロトタイピング

UX ベースの開発では、詳細な技術要件を検討するまえに、まずユーザーインターフェースをデザインします。ユーザーにとってシステムがどのように映り、どのように振る舞うのかということを先行して考えます。
ユーザーインターフェース・プロトタイプを作成することで、企画内容がソフトウェアとして適切に表現可能なものかどうか、実装上の整合性があるかどうか、ユーザーにとって本当に有意義なサービスであるかどうか、といった重要な検証を早期に行うことができます。多くの場合、プロトタイプによって様々な課題が顕在化し、想定していた機能要件/サービス仕様を変更する必要が出てきます。しかしユーザーインターフェースとして適切に表現できないような企画内容は、そもそもユーザーには受け入れられないのです。

もしプロトタイピングを行わずに本番設計が開始された場合、後からユーザビリティ上の重大な問題が発見され、深刻な手戻りが発生するリスクが高まります。膨大なコストをかけて構築したシステムが、実際には使いものにならないという事態が起きます。

特に、昨今注目されているリーン UX(ローンチ後もユーザーのフィードバックを得ながら必要に応じてゴールを修正するという取り組み)を実践する上でも、継続的なプロトタイピングはデザインプロセスの中心的な活動となります。

リファレンス実装

UX を高めるためには、画面の表層的なデザインだけでなく、そのシステムでユーザーが行う操作全体の流れや反応を最適化する必要があります。そのためプロダクトの試作段階で UX を検証するには、ユーザーインターフェースのプロトタイプだけでなく、実際のデータやコンテンツの検索、取得、表示といった振る舞いも含んだ、完成品とほぼ同等の操作ができる状態(リファレンス実装)になっていると理想的です。例えばサーバーの API を通じて検索結果を得てUIに表示するようなサービスの場合、本番用のバックエンドが出来上がっていなくても、擬似的にダミーデータを返す API を用意することで、実際のプロダクトに近い状態で UX を検証できます。

UX ベースの開発では、事前に機能仕様を厳密に定義せず、反復式のデザインプロセスの中で段階的に定めていく方法が一般的です。その際、UX のためのリファレンス実装を行えば、ユーザーインターフェースの使い勝手とそこで必要になるデータモデルや検索スキームなどを同時に検証することができ、ユーザビリティと実現可能性の最適なバランスを獲得することができます。

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